そして翌日―――
『何かいいことあった？』
朝からすごく気分が良くて、なんだかゴキゲンだったあたしに、お母さんは不思議そうな顔をしてそう言った。
『ん？別にぃ。何もないよぉー！いってきまーすっ！』
あたしはそんなお母さんに、何事もなかったように平然とそう言うと、そのまま家を出て学校へと向かった。
お母さんは、最近ほんとに体調も良くなってるみたいで、気分も落ち着いているようだった。
だから以前みたいに、あたしの行動を詮索したり、束縛したりもしなくなった。
全てが…
良い方向へと変わっていってるような気がする。
まるで、今までの我慢が、一気に解放されていくかのように。
