遥には…
なんか何でも話せる気がした。
今日の放課後、思いきって話してみようかな…
『なぁ、静!消しゴム貸して!』
『えっ?』
『だから消しゴム』
『あっ…あぁ、はいっ』
授業中、そんなあたしの悩みにも全然気付いてない圭が、隣から消しゴムを貸してくれと声をかけてきた。
そっと横目で圭を見てみる。
まさか……ね。
うん。
まさか…そんなはずあるわけないよね。
あたしは自分自身、そうやって何かを言い聞かせていた。
とりあえず遥に話してみよう。
一番の親友の遥なら、あたしの気持ちをあたしよりも分かってくれるかもしれないしね。