そして、あまりクラスにも溶け込むこともないまま六年生はあっという間に過ぎていき。



気がつけば卒業証書を手にしたあたしは、誰と写真を撮ることもないまま卒業式が終わっていった。






無心で過ごした一年間。



だから何があったのか振り返っても…

思い出と呼べるようなものは何一つ残っていなくて。




無意味な時間をただ生かされていたような…


そんな風にさえ感じてくる。





楽しかったはずの小学生は、最後の一年間で…振り返りたくもないぐらいのものになってしまって。




心は無くしたはずだったのに…



卒業式の日の夜は、


何故か悲しくて…一人で一晩中泣き続けた。