『ねぇお母さん』





電気も付けてない暗い部屋に座り込んだお母さんに、帰宅してすぐに声をかけた。




でもお母さんは返事をすることもなく、あたしに視線を向けた。






『あたし…本当に圭とは会わないから。絶対約束するから。だから……お母さんも心の病気を治して元のお母さんに戻って。お願いだから…もうそんな顔しないで』






裏切らないから。



元のお母さんに戻ってほしい。


また笑ってほしい。






じゃなきゃ…


あたしまで壊れてしまう。




このままじゃ…


本当に全てがおかしくなっちゃうよ。