『ただいまぁ〜』
『おかえりっ。始業式どうだった?クラスは何組だったの?』
家に帰るとすぐにお母さんがあたしにそう聞いてきた。
『五年四組だったよ。遥がまた同じクラスなんだ』
『そうなんだ!?よかったね〜静菜も遥ちゃんも。あ、そうだ、圭介は何組だった?』
『えっ?あぁ。圭も同じクラスだよ』
『えっ!そうなの!?よかったね!初めて同じクラスになれて』
『えっ…あぁ、うん』
なんか…嬉しそうに話をしてくるお母さんの顔も、まともに見ることができなかった。
よかったのか…な…?
不思議な胸の内を隠すように、あたしはすぐに自分の部屋へと入っていった。



