『静!』
『圭………』
びっくりして足が止まった。
だって…
会いたいって思った瞬間――
圭が目の前に現れたんだもん。
『なに驚いた顔してんだよ』
圭はそう言ってあたしのもとへと近付いてくる。
『だって…びっくりしちゃって…』
『だよな。会うの三ヶ月ぶりぐらいじゃね?元気だったか?』
優しい顔で、あたしを見つめる。
『うん……』
『なんか立花がさ、学校帰りに会いに行かないと会えないっぽいって言ってたから。だから今日創立記念日でうちの学校休みだし、お前が出て来るのここで待ってたんだ』
嬉しくて…
圭に飛びつきたかった。
だけど…
脳裏によぎるお母さんの言葉。
“裏切らないで”という言葉が…頭の中で何度もリピートされていく。



