『じゃあまた明日ね!』
『俺こっちだから!』
十字路の交差点で、遥と佐々木がそう言って手を振る。
二人と笑顔で別れたあたし達は、家に着くまでの道のりを二人で歩いていった。
『つーかさ、アリスってありえなくね?』
『まだそんなこと言ってんの!?なんだっていいじゃん先生の名前くらい』
そう言って笑ったあたしに、圭の目尻もクッと下がっていく。
ドキッ…
なに?この感覚…
見慣れたはずの圭の笑顔に、また変な反応をしてる自分がいた。
昔っから変わらない笑顔。
の…はずなのに。
今日はなんでこんなに…真っすぐ見ることができないんだろう。



