『ごめんね…』
そう言って謝ることしかできなかったあたしに、圭はハァっとため息をつくと、小さな声で呟くように言った。
『やっぱ俺じゃ…頼りになんねーよな…』
そして…寂しそうにフッと笑ったんだ。
『そんなことないよ…頼りにならないとかそんなことじゃないの…』
言えなかったんだ。
お母さん達が離婚したことも。
その原因も。
転校することも。
だって話したら…
圭だって傷つくことになる。
あの日白馬で起こっていた事実を知ったら…
圭まで巻き込んでしまうことになるから。
だから…
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…