そして……――


最後の挨拶も無事に終わって、みんなが席を立ち帰路に着きはじめた時、大好きな圭の声が…教室内に響いた。





『静!ちょっと話あるから。裏庭…来いよ』




そしてそう言うと、先に教室から出て行ってしまった。





『行っておいでよ』



遥があたしにそっと囁く。




『でも遥…ゆっくり話そうって…』


『うん、私は後でいいし。教室で待ってるからさ』


『いいの…?』





戸惑うあたしに、遥は笑顔で頷いてくれた。




『じゃあ…行ってくるね!』




そしてあたしは…

教室を飛び出すと、駆け足で学校の裏庭へと向かった。