『謝んないでよ…静菜が言い出せなかった気持ち…ちゃんと私達は分かってるから』


『んっ……うん…ありがと…』


『あとね、そのディスクにクラスのみんなからのメッセージも入ってるから』


『みんなからの?』


『うん。一人一人、みんなのメッセージを先生が撮ってくれたんだ』




先生が…?




ふと隣に立つ先生と目が合うと、先生は少し潤んだ瞳であたしに優しく微笑んで言ってくれた。




『やっぱり何もナシに神谷さんが転校してしまうのは寂しかったから…ごめんね、みんなに話してしまって』




あたしの家庭の全ての事情を知っていて。


四日前までは転校することもずっと黙っていてくれた先生。



そして、最後の今日の日に…

こんなに素敵なプレゼントまであたしに用意してくれた。