そっか……
別に…あたしが転校するぐらいで…誰も驚かないよね。
たいしたことないよね。
そう思うと、なんだか少し寂しく思えたけど。
ふと目が合った遥の目が真っ赤で。
涙が溢れてて。
思わず周りを見渡すと、他にもクラスの女の子達や…
あの岩本さんまでもが涙を浮かべているように見えた。
『立花さん、神谷さんにみんなからのプレゼント、渡してあげてくれる?』
なんだか戸惑っていたあたしは、先生のそんな言葉を聞いてさらに驚いた。
何?
みんなから?
プレゼント?
状況を飲み込むのに必死で。
近付いてくる遥の姿を、真っすぐ見つめることができなかった。



