いつもと変わらない教室。


いつもと変わらないみんな。


いつもと変わらない空気。





このクラスは六年生になっても持ち上がりだから…


終業式といっても新学期になれば、またクラスメートのみんなはこの場所で顔を合わせることができる。




ただ変わってしまうのは…


あたしの存在がこの教室からなくなってしまうこと。




あたしだけが…いなくなっちゃうんだ。





『しーずーかーにっ!』




先生がそう言いながら、終礼の挨拶の前にワイワイ騒ぐみんなに注意をする。




こんな光景…


そういえば毎日見てたな…。




注意されて。


一瞬シーンとなって。


そしてまた、ざわついていく。





いつもこの教室で…


そうやって学校での一日が終わってたなぁ…。