『貴ちゃん…あ、静ちゃんのお母さんは元気にしてる?』
公園に着いてベンチに並んで腰掛けると、圭のお父さんはあたしに優しく問い掛けた。
『元気だけど…でも…お母さんとお父さんは別れるとかそういう話をしてて』
『えっ!?本当にそんな話になってるの?』
『うん……今日、さっきそんな話をしてたから…』
話していると、なんだかまた涙が溢れてきて。
あたしはそれを隠すように俯いた。
『もしかして静ちゃん、お母さん達に何があったのか聞いたの?』
圭のお父さんは、すごく心配そうな声で、俯くあたしにそう声をかけた。
『聞きたくなかったのに……聞いちゃって…』
『そっか……辛い思いをさせてしまって本当にごめんね』



