『圭っ…圭!どこ!?あたしはここだよ!』
『静!?』
圭の姿はまだ見えていなかったけど…
さっきまでの不安感は圭の声を聞いていると拭い去られていった。
近くにいる。
ただそれだけで…安心できている自分がいた。
『静!!』
そして………
いきなりすぐ近くで声がしたと思ったら…
圭は後ろからあたしの頭をぽんっと叩いた。
『お前なぁ!』
『…っ……』
『急にいなくなって…すっげー心配したんだからな!』
『ごめ…っ…』
『でもよかったー。さ、とりあえず早く行くぞ!このままじゃマジ遭難しそうだし』
圭はそう言うと…
板を外すようにあたしに言って、自分の板とあたしの板を担ぐように肩に乗せると、ゆっくりと歩きだしていった。



