『圭……』
ふと足元を見ると、板の上にまで雪はどんどん積もっていた。
そして、ズボッという音がするくらい降ったばかりの新雪で辺りは一面深く埋もれていた。
怖いよ……
圭……
とにかく早く滑って降りなきゃ。
あたしはすぐにゴーグルを付け直すと、そう思いながら滑り出した。
でも、進む方向が分からなくて。
先が全然見えなくて。
あたしの足は止まっていく。
どっちにいけばいいの?
この方向で合ってるの?
やむことのない雪と風のせいで、あたしはパニックになっていった。
このまま雪に埋もれちゃったらどうなるの?
誰も助けてくれなかったら…
あたしは凍り付いて死んじゃうの?
何で圭は…いなくなっちゃったの?



