ペンションの夕飯が始まる時間は6時。
それまでの3時間。
もしかしてずっと…
圭と二人なのかな?
嬉しいような。
ちょっと困るような。
『行くぞ!』
そんなあたしの気持ちも知らず…
圭もリフトへと歩いていく。
そして、あたし達は…
二人でリフトに乗り込んだの。
右側に座った圭は、周りをキョロキョロと見渡してて。
登っていくリフトのギー…という音を聞きながら、あたしは近すぎる圭との距離に、緊張で胸がいっぱいになっていった。
少し風も強くて。
リフトも揺れて。
それでもどんどん上へ上へと登っていくリフトになんだか怖かったけど。
そばに圭がいたから…
そんな怖さは半減されていた。
圭がいるから大丈夫。
そう思いながら、真っ白なゲレンデの景色をじっと見つめていた。



