『おいっ!』
ん……?
『きゃっ!』
目を開けたあたしは、思わずそう言って声を上げると一瞬で飛び起きていた。
だって目の前には…
真上からあたしをのぞきこんでる圭の顔があって。
バッチリ目が合ってたんだもん。
『俺の膝の上で寝るとかなかなかやるじゃん』
圭は慌てて飛び起きたあたしに笑顔でそう言った。
『静姉と圭にぃ超ラブラブ』
慎がからかうようにそう言ってつぶやいてきた。
『バッ、バカ!』
『そ、そうだよ慎!だいたいお前が最初に寝るからみんな寝てたんだろ』
『でも圭にぃ静姉の髪の毛触ってたじゃん』
『さっ、触ってねーし』
ふざけたように慎が圭にそう言うと、圭は慎の頭を軽くコツンと弾いた。
圭が…
あたしの髪を?
男の子の膝の上。
ましてや圭の膝の上で寝ちゃってたってだけでもスゴイ展開なのに。
そんなこと聞かされたら圭のこと余計に意識しちゃうよ…。



