『なんで……』





圭があたしの手の平に乗せてくれたのは……


あの日ごみ箱に捨てたはずの、あのペンギンのキーホルダーだった。






『やっぱり捨てるのだけはどうしても許せなかったから、あの日の放課後にゴミ袋漁ってさ。俺がずっと持ってたんだ』


『……っ』





そう言って優しく笑った圭の言葉に、なんか思わず涙が溢れてきて。




『ちょっ…おい!なに泣いてんだよ!?』




だから圭は、そんなあたしを見ながら焦ってあたふたしていた。






ねぇ圭。



大好きだったけど。





今のこの瞬間。



もっともっともっと…


もっともっと。


超大好きになっちゃったじゃん。