でも―――――
遥のそんな心配が的中したのか、その日を境に、圭とあたしの距離は、どんどん広がっていった。
あたしが圭のことを、岩本さんに言われた通り、“大倉”って呼ぶようになると、
圭もあたしのことを“神谷”って…
他人みたいに呼ぶようになって。
それに、あの時の誤解は晴れることもないまま…
あたし達の間にはどんどん見えない溝が…深く刻まれていった。
真っすぐで。
スレたようなことがキライな圭だから。
あたしがあゆ姉に貰ったあのキーホルダーを捨てたことがどうしても許せなかったことぐらい…
あたしはちゃんと分かってたんだ。