『目的なんかないっつーの!楽しかったからやっただけだしっ。男子も超喜んでたもん』
まるで馬鹿にするみたいな口調で吐き捨てるように岩本さんはそう言った。
『楽しいから?』
『そっ、楽しいから』
『最低だね』
『別にあんたに何て言われてもどうでもいいし』
『じゃあ圭に最低だって言われてもいいんだ?』
『はぁ?な、なに言ってんの?バッカじゃない!』
岩本さん…明らかに動揺してる。
『好きなんでしょ?圭のこと』
『だったら何なわけ?』
『だからあたし達に嫌がらせしてたの?あたしが圭の幼なじみだから?』
『あーそうだよ!あんたがうざいの!幼なじみだからって大倉の周りちょろちょろしてさぁ』
『だって幼なじみなんだからしょうがないじゃん!』
『しょうがない?だったら幼なじみやめなよ』
『はっ?』
幼なじみをやめろなんて…
そんな無理な話、聞き入れられるわけない。
だって昔からずっと幼なじみだったんだよ?
家だって同じ並びにあるし、親同士だって仲がいいんだし。
それに…あたしにとっても…幼なじみの圭の存在は…
すごく大切な……