GODDESS

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揺らぐ視界を堪えようと唇を噛み、眉間にシワをよせた。


何度も何度も、別れの言葉が脳裏を過ぎって、あたしを離してくれない。

だけど、それくらい彼を愛していたし、親友を大切にしていた。


『ちえり、ごめんね』


謝るならどうしてそんなことしたの?

謝るくらいならそんなことしないでよっ


生々しく蘇る感情や感覚に、身体が震え、その場にしゃがみ込んでしまう。


「…お湯、沸いてるよ。」

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