GODDESS

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あたしは真面目なのにっ!


「ハハッ、そんな怒るなって。」


かわいいから、と頬と瞼にキスをくれたけど、あたしの眉間にはシワが刻まれたままで…


「バレてから、父さんに勘当されて、一人暮らしをはじめた。夜が来る度に悲しくなってさ、夜な夜な遊びまくった。そんな時にちーちゃんを見かけたんだ。」


そう優しく言ってくれたあーくんだったけど、あたしは別の意味で眉間にシワを寄せたままだった。


「あたしを?」

「うん。すれ違った時に同じ空気を感じて、よく見たらちーちゃんに似ててさ…気になって、暇があればあの通りにいた。」


ほぼ毎日あの通りにある居酒屋に通っていたあたし。

まさか、すれ違っていたなんて…


「でもイマイチ確証がもてなくて、あの日、絶対話しかけようって思ってたんだ。」


なんて積極的な…
でも、そのおかげで、あたしは救われたんだね。


「はじめは探り探りだったけど、話してるうちに反応が昔のままで…絶対、ちーちゃんだと思った。」


泣き方とかね、とあーくんは付け加えた。

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