GODDESS

.

「あたしさ、だいぶ馬鹿だよね。2年半だよ?2年半も気づかないとかさ…」


普通ないよね…


その言葉は、あーくんによって塞がれた。
あーくんがあまりにもきつく抱きしめるから…


「ちーちゃんは、馬鹿じゃない。昔と変わらず優しい子だよ。」


トントンと背中をあやされるのが気持ち良くて、あたしは彼の胸に頬をよせた。


「そのリズム、気持ちい」

「そ?」

「うん…落ち着く…」


ありがとう、あーくん


彼の腕の中で小さくなって、彼のぬくもりを全身で感じる。


産まれた時から知ってる彼がこんなにも大きくなっていて、

自分が包まれる日がくるなんて思ってもみなかった。


「あーくんは…いくつになったの?」


ちょっと気になっていたことを聞いてみる。


確か、16歳くらいだと思うんだけど…


「昨日で17歳になった。」


その言葉でそうだったとあたしは記憶を手繰りよせる。

あたしたちの誕生日は一日違い。

あーくんか12月11日であたしが12日。

よく一緒に誕生会をしていた。

.