GODDESS

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幸せな思い出にひたることもなく、
あたしは現実と向き合うことになった。


あれは今から半年くらい前のこと。

当時、彼氏だった諒との間が、冷えていた時期だった。

付き合ってちょうど3年の記念の日が、不運にも来ていて、あたしはよく親友の菜穂子に相談していた。


『大丈夫だよ、諒くんはまだ、ちえりのこと好きだって!』

『そうかな…なんか最近、冷たいんだよね。』

『そんなことないって。きっと諒くんも仕事で疲れてるんだよ!』


その時はそうかもって自分を思い込ませていたけれど、


『…いつから付き合ってたの?』


真実は案の定、違っていた。

付き合って3年の幸せな記念日になるはずだった。

だけど現実は、そう甘くはなくて、二人の思い出の噴水前で、集合時間から2時間近く彼を待っていたあたしが見たものは…


『…お前と付き合って半年経ったくらいかな』


駅の改札口で甘いキスを交わす、


諒と


菜穂子だった―…



『半年…じゃあ、2年半もの間…』


あたしを裏切ってたの?


言葉にするのが嫌で、あたしはそこで区切る。


『ごめん、ちえり』


過剰に謝る菜穂子も、けだるそうにタバコを吹かす諒も

別世界にいるように見えてならなかった。

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