やっぱり叶わない....。 彼女は彼を虜にする天才。 いつだって人の心を 捕まえる側だった彼。 今はまんまと 捕まってしまっている。 いや、捕まりにいったのだ。 ¨よろしければ¨返しをされ 彼は心臓が痛くなるほど 彼女を愛おしく感じ、 近くに感じた。 よろしいに決まってる。 だって¨よろしく¨ なかったら ¨よろしければ¨なんて 言わないんですよ?? 先輩。 彼は目の前にいる 彼女を満ち足りた気持ちで 強く、でも壊れぬように 抱きしめた。