そして彼女は
とんでもない勘違いを
口にした。
「学年が違うから....
だましやすかった??」
「ちがっ「初めまして。
そしてさようならっ。」
彼の言葉を遮って
彼女は走り出した。
彼の前には
おきっぱなしの荷物。
そして。
「ぃまのが噂の先輩??
那都勘違いされてんじゃん、
良かったねぇ-
今気づいてもらえて。」
その言葉にはっとした。
俺、拒絶された??
でも...
「本気だから。
勘違いしてるの綾だから。」
「なっ。」
「おい那都-??
らしくねぇぞ-??」
「...らしくなかったら
いけないの??」
彼の彼らしくない言葉に
誰もなにも言わなかった。
少し沈黙が流れた後、
彼は返事を待たずに
目の前に置かれた荷物を
持って走り出した。


