黙りこくる彼に ナイフは次々と刺さっていく。 「大体な、 失うもんなんかえみりに 対して無いだろ。 何をぐずぐずしてんの?? 知らないところから 始まってんだから お前のこと何でも良いから 知って貰わなきゃ 始まんねえから。」 それぐらい お前ならわかってんだろ?? そう最後に付け足す声は 少しすごみがかかっていた。 わかってる... わかってるけど.... 「知らないところからだから。 俺、嫌われたくないんです。」 こんな弱音、 前の俺は知らない。