『……はぁ……』





最近ため息が増えた。

…うん、よく言われる。

ついでに。

“顔が疲れてる”って…。





『……はぁ……』

「ちょっとー、ため息何度め?
こっちまで落ちてくるからやめてくれない?」





そう言って一美はため息を吐くけれど。

しょうがないじゃん。

出ちゃうんだから。





空き時間。

相変わらず私は。

保健室で一美に入れてもらったコーヒーを飲んでいる。





「ため息吐いてるヒマがあるなら手伝ってよ」

『…なにしてんの?』





机いっぱいに広げたファイルを指差す一美の側に。。

私はコーヒーカップを持ったまま寄っていく。





「健康診断の結果まとめてんの」




ファイルを見ると。

身長、体重から予防接種の結果までもが。

項目別にまとめられていた。





『……このままでよくない?』

「これ、個人別にしなきゃいけないの。
パソコンあっちにもあるから、これ、よろしく」





有無を言わさず。

一美は手元のファイルを何冊か私の前に出した。





……やりたくない。

でも手伝わなきゃ後が怖い。

保健室入室禁止とかにされそうだし。

…仕方ない、やるか…。





めんどくさいと拒否するカラダを引きずって。

奥にあるパソコンを立ち上げた。