半熟cherry


『…終わったぁ…』





全20ページ×80部。

全てまとめ終わりましたぁ。





『手伝ってくれてありがとね』

「いーえ」





逢沢クンは。

下向きっ放しだったせいか。

首をコキコキ鳴らしながら、大きく伸びをした。





……さて。

さっさと持って行って帰ろ。





『逢沢クンも帰って「…コレ、どこ持ってくんデスか?」





私の言葉を遮り。

目の前に積まれた資料の束を指差しながら逢沢クンが言った。





『数学教官室。加藤先生の机に置いてくれば終わりだから』

「俺、持って行きますよ」





私が手を伸ばした資料の束を。

逢沢クンが、ヒョイっと束を持ち上げた。





「…重いモンは男に持たせとけばイイんデスよ」





唇の右端だけ持ち上げて微笑んだ逢沢クンは。

間違いなく王子様だと改めて思った。





「あ、代わりに俺のバッグ持って行ってくださいね?」





そう言って。

足元にあるバッグを指差した。