半熟cherry


…ドォォォォォン……

…ドォォォォォン……



花火がラストスパートをかけるかのように打ち上がり始めた。



私は打ち上がる音と。

花が開く音を。

郁の腕の中で聞いていた。



さっきまでのキスの余韻に浸りながら。

唇に残った感触にまたドキドキし始める。



キスは、初めてじゃない。

今まで付き合ってきた人もいた。

でも余韻に浸ったのなんか初めてだ。



元カレと別れて以来で久しぶりだからかな…。

なんて一瞬思ったケド。

そんな考えはすぐに消えた。





「…今度は覚えてないなんて言わせないよ?」



『えッ?!』



バッ。

その言葉に郁を見上げると。

そこには。

口元だけ微笑んでる郁の顔があった。