半熟cherry


私の力が抜けたのがわかったのか。

郁も腕の力を少し緩めた。



「…茜…」



郁は背中に回していた腕を解いて。

私の頬にそっと触れ。

視線を絡ませた。





……焦ったりハラハラしたり。

1人でドキドキしたりして、バカみたい。



そうは思っても。

一度気付いてしまった“好き”と言う気持ちはごまかせなくて。

郁の一挙一動に胸が苦しくなるし。

郁が触れたところ全てが点々と熱を帯びてくる。



…どうすれば、楽になれるんだろ。

誰か、教えて…。




これ以上目を合わせていたら。

全てを見透かされてしまいそうで。

怖くて、目を伏せた。





「…俺だって知りてぇよ」



郁が小さく呟いた。