郁がくれたサクランボは。
甘かった。
口の中にサクランボの甘さが広がっていく。
…サクランボっておいしいケド。
種出すタイミングに悩むよね。
1人で食べてるトキなら何も気にしないで“ペッ”て出せるのに。
なんて。
口をモゴモゴさせてたら。
郁が話し掛けてきた。
「うまい?」
『おいしいよ♪甘いし♪』
メロンソーダとかに入ってるサクランボと同じだから。
酸っぱさはほとんどない。
「…じゃあ、俺にも味見させて」
『へッ?!』
次の瞬間。
何を考える間もなく。
郁のキレイな顔が。
私の目の前にあった。

