半熟cherry


郁は“恥ずかしいから止めろ”と言ったけど。

『よし!!今から誕生日パーティーをしよう!!』

そう言って無理矢理。

私がよく行く創作レストランに連れていった。





『郁、誕生日おめでと〜ッ』



照明を落としてもらってケーキのロウソクに火を灯す。



「…恥ずかしいんですケド…」

『いいからッ。フゥッてしてよ』



ロウソクの火に揺られて郁のちょっと困ってる顔が見える。



「……仕方ねぇなぁ…」



郁は、頭をカシカシとかくと。

フゥッっとロウソクに息を吹き掛けた。


フッ。

ロウソクの火が消える。



『おめでと〜ッ!!』



パチパチパチ。

乾いた音の拍手を贈った。



「…どーも」



郁はテレくさそうにそっぽを向いた。