駅を出てしばらく歩くと。

遠くからにぎやかな声が聞こえてくる。



『そういえば、どこに行くの?』

隣を歩いている郁に聞く。



…私、目的地知らないんだよね。



「もー見えてくるよ…ほら」



郁が指差した先を見ると。





『…観覧車?!』





かすかに見える観覧車。

…じゃあこのにぎやかな声は…。





「遊園地で遊ぼ」





郁が微笑んだ。