7月26日。

午前8時45分。



私は約束どおり。

駅に来ていた。



先に待ってて。

ちょっとでも遅れたら。



『遅い!!』

『時間指定してきたのはそっちなのに遅刻ってなに?!』

『時間守れないなんて、幼稚園児からやり直しだわ』



…なんて。

文句の一つや二つ言って。

遅刻を理由に帰ってやろうと思ってた。



………ケド。



敵も考えたらしい。



……すでに郁は来ていた。