“700点満点とれたら。
逢沢クンの言う“見返り”聞いてあげるよ”





確かに私は郁にそう言った。

そして郁は。





“…絶ッ対とるから覚悟しときナサイ”





そう言った。





…………ホントにとったよ。

……信じらんない……。

やる気出せばここまでできるってコトだよね。

……だったら。

普段からやればいいのに。





“やらなくてもできる”

郁も涼真もそう言ってた。

…その言葉も。

ダテじゃない。





……生意気なヤツらめ……。





クルン。

順位表に背中を向け。

一美のいる保健室に向かおうとした。

その時。





「…センセー、ちょっといいデスか?」





目の前には。

黒い笑顔を浮かべた人間がいた。