雨の日、わたしはいつも同じことを思いついては、同じ理由で却下する。 滑稽だ。 そう結論をだしたとき、脇に置いておいた携帯電話の着信音が鳴った。 この着信音は、メールだ。 期待はしていないつもりだった。 けれども、わたしはそれまでのうっとりとする甘美なる憂いを弾き飛ばすかのように、携帯電話を手にとった。 フラップを開け、メールの受信ボックスを開く。