「あたし…っ、あたしは…斗真を裏切ったのに」


なんで、こんなにも優しい笑うの?


なんで、こんなあたしを待っているの?


「なんで…っ」


「なんでって…」


ははって笑う斗真。


「決まってるよ、ももが好きだからさ」


抱き締め返してくれる大きな手は冷たくなっていた。

でも、あたしの心はどんどん温かくなっていくよ。

「ももが好きなのは誰?」

「…っうぅ…」


あたしが好きなのは


斗真あなただけだよ。


もう、あなたなら騙されたって


利用されていたって


誰の代わりだって


いいって思えたよ。


「…大好き…っ」