「ありがとうございます。」

「どういたしまして。
じゃ、これからは気を付けろよ?」



クシャッとあたしの頭を撫でて彼は背を向けてしまった。



……行っちゃう…!!



まだ名前も聞いてないのに…






行かないで……!!



あたしは何故かそう思ってしまった。



この気持ちは何…?



「待って………!!」




ついにあたしは心の叫びを
声に出してしまった。