そんな会話をほのぼのしていると、今まで静かで穏やかだった森が急にざわめきだした…
ﾋﾟｸｯとそれを一早く察したのは政次で、次に忍だった


『おい､政次今…』

『えぇ､どうしたんでしょうか､行ってみますか?』


政次が言うと忍は頷き、二人とも何かを感じる方に駆け出した。
二人は木々を避けながら走って行く､しかし運悪く野性の虎に出会ってしまった
その虎は餓えて気が立っているせいか、牙を剥き出しにこっちを睨む…

しかし忍は睨まれた事が気に食わなかったのか虎に殺気を込めて睨みつける
すると虎はビクッと顔の表情を変えると蛇に睨まれた蛙のようにすくんでしまった


『相変わらずすごい威力ですねｗ出来れば忍には睨まれたくないですｗ』

『うるせぇ!つべこべいってねぇーで走りやがれっ』


そういう会話をしつつ走り慣れた森を駆け抜けてく…すると突然政次が足を止めた


『待って!!』


忍はびっくりして思わず止まり切れず滑りながら止まる


『お､おい､どうしたんだ?急に』