その後、うちと美波留ちゃんは、呼び名を決めたりしていた。
美波留ちゃんは、美波留ちゃん。
うちは、普通は、美結ちゃんや、美結なのだが、
保育園の頃は、みっちゃんと呼ばれていた。
『呼び捨てでいいよ?」
と言ったけど、
「だめ!みっちゃんはみっちゃんだもん。」
と言われ、結局みっちゃんに。

まあ、仲良くなったからいいや、
と思ってしまった。

給食は、チームで机をくっつけて食べるらしい。
チームとは、2列ずつの、一列3人3人の男女で、机をひっつけて食べる。
乃亜ちゃんの横は神谷くん、うちの横は、大ちゃん、美波留ちゃんの
よこは、高橋くん。あまりしゃべらない。
だから、乃亜ちゃんの前は神谷くん。
うちの前は、大ちゃん。美波留ちゃんの前は、高橋君となった。
うちは、乃亜ちゃんと、しゃべりまくっていた。

「それで、西園と新木は、人数が少ないから、海の学習と、
修学旅行は、一緒に行ったんだよ。」
「そうなんだ!じゃあ、神谷君も?」
「うん。そうだよ!ユニバで班行動のとき、春ちゃんと、神谷くんと、あと新木
 の男子1人と、女子1人もいたんだけど、神谷君が超面白かったよ!」

と、盛り上がっていた。


そして、5月下旬。

もう、5月が終わるのか―――――
と、思っていた。すでに、席がえもしていて、うちは、
自転車置き場から1列目の、1番目。
少し手をあげただけでも、先生にあてられる、
と言う席。
でも、当ててほしい時に、当ててもらえるから、と言う、
ラッキーなこともあるのだ。

でも、今はとても憂鬱。

それは戻ってこない時間。

それは―――――