「…………っ」 どうしよう。 泣きそうだ。 本当は、分かっていたつもりなのに。 百合さんが、カーテンを開けて、ちーくんとあたしの前に現れた瞬間、に。 百合さんが、ちーくんの大切な人かもしれないってことぐらい。 (………分かって、た、つもりなのに………) かっこよくて、モテる要素をすべて持ってるちーくんに、彼女がいないほうがおかしいのだ。 (実際、に見ると……辛いなぁ………。)