「詩織か雅、どっちかに優しくするって言ったら、誰でも詩織に優しくすると思うけど?」





当然のことだよ って言いたそうな顔をしている怜ちゃん。





「ま、あたしでも、2人がともに死にそうだったら、間違いなく詩織しか助けないからしょーがないわね。」





「え、そこは俺も助けようよ。生死かかってんだよ ?」





そんな怜ちゃんの言葉を、雅は無視し、あたしのほうを向く。





「詩織、次体育だから早く飲んじゃいなさい。」