「包海さんって、本当に噂通りの可愛らしい女の子なんだね。」


三島君に突然ニコッと笑いながら言われた私は、ブンブンと首を振った。


「そ、そんなことないよ!私は至って普通だから…。」


一体、どんな噂が流れてるの…!?


思わず困惑してしまった。


「そういうとこも可愛いんだね…。あ、もし良かったら、途中まで一緒に帰らない?もうちょっと包海さんと話してみたいし…。」


ね?と笑顔の三島君が私の手を握ろうとした時…



「勝手に俺の彼女に手を出すのは、止めて欲しいんだけど。」


恐ろしいほど低い声が三島君の後ろから聞こえてきた。