「お、おはよう…理緒。」

ドキドキのあまり言葉が少し震える。


理緒の表情を直視出来ずに、俯き加減で靴を履くと、不意に理緒の大きな手が私のおでこをフワリと優しく覆った。


「えっ……??」


突然どうしたのかと思い、顔を上げると、理緒は何だかホッと安心しているように見えた。


「昨日、由優が学校休んでたから、もしかして一昨日の俺の誕生日に、雨に濡れたせいじゃないか…って心配してたんだ…。でも熱もないみたいだし、元気そうだから良かった…。」


そ、そっか…。
そういえば、昨日は用事があって学校を休んだけど…

そのこと、理緒に連絡とか何もしてなかったんだっけ…。


理緒……
体調悪くて私が休んだ…って思って、ずっと心配してくれてたんだ…。