理緒は、教室の窓から顔を出してベランダにいる私に手を振っていた。 理緒の周りを囲んでいた女の子たちの視線が私たちに集まるのは言うまでもなく… 私は手を振り返せずに俯いた。 すると、間もなくしてベランダに理緒がやって来て、私の頭にポンと手をのせる。 温かな手に反応するように、ゆっくりと顔を上げると、そこには優しい理緒の笑顔があった。 「教室だと落ち着いて話せねぇから、放課後…久々に保健室に行きたいんだけど…いい?」 耳元で囁く理緒の声にドキドキしながら、私はぎこちなく頷いた。