「絶対、お前には由優を会わせねぇからな。」 “えーっ!”と残念がるカナを睨みつけた。 「それと……気安く“由優”って呼ぶな。」 冷たく言い放った俺は、イライラしながら家を出た。 ったく、朝からカナと余計な時間過ごしちまった…。 何もなければ、もう由優の家の近くまで行ってる頃だっていうのに…。 ハァ…と一つため息をついた後、俺は全速力で走っていた。