理緒からプレゼントされた指輪を薬指にはめたまま、二人で手を繋いで保健室を出た。
「そういえば、朝比奈先生…直ぐに帰って来るって言ってたわりには、帰って来ないなぁ…。」
あれから、だいぶ時間が経ったのに…。
「あ!多分、まだ来ないんじゃないかな。先生には、由優の誕生日のことを説明して、協力してもらってたんだ。俺がベッドの所にいることを隠してもらったりしたんだよ。“今日だけだからね”って、ニヤニヤしながら念を押されたけどさ。」
ニッコリと笑う理緒にポッと頬は赤くなってしまった。
そっか…。
朝比奈先生ってば、演技してたんだ…。
きっと心の中では、ニンマリしてたんだろうな…。
そんなことを考えながら校舎を出ると、空は薄暗くなり始めていた。


