“カタン…”


その時、ベッドの方から少しだけ物音が聞こえてきた。


小さめの声だったとはいえ、やっぱり起こしちゃったかな…。


申し訳なく思いながら、口を閉じると、隣で座って興奮していた先生がトントンと私の肩を指でつついた。


「由優ちゃん、私…ベッドで休んでる生徒の担任の先生のところに、ちょっと行って来てもいい?連絡したいことがあるから…。」


「は…はい。分かりました…。」


「ごめんね。すぐに戻って来るから…。」


先生は音をなるべくたてないように、静かに保健室を出て行った。