手を繋いだ私たちは、学校へと歩き始めた。 「由優、具合が悪いわけじゃねぇよな?」 理緒は心配そうな表情をしながら、私の顔を覗きこむ。 「大丈夫…。どこも不調なところはないから…。け…今朝は単に寝坊しちゃったんだ…。」 私は恥ずかしさのあまり顔を俯けた。 「それならいいんだ…。由優には前みたいに無理して欲しくねぇから…。」 繋いでいる手を一層強く握りながら、理緒の優しい声が耳元で響いていた。